写真でわかる!!「偏平足の現実」から考える痛み改善・スポーツ上達の鍵


【目次】


その1:偏平足と痛みの関係性


☆偏平足(回内足)ってなに?

「偏平足」とは、赤丸の舟状骨が内側に落ちた状態、いわゆる「土踏まずが無い状態」です。足の骨が内側に捻じれながら落ちる事が多い為「回内足・回内偏平足」とも言われます。この捻じれ落ちる事が結構ポイントなのでこの先は「回内足」と表現して行きますね。「なーんだ、良くある良くある。」とたかをくくらず、矢印のところを見てください。完全に何かおかしくないですか!?

 

灰色は「腱」赤は「筋肉」を表しますが、回内足では腱と筋肉が消えていませんか?そうです、骨で押し潰されてしまっています。足の内側には足首を安定させる筋肉や足指を曲げる筋肉、そして親指を開く筋肉が通っています。それが押し潰されることによって機能不全を起こし、土踏まずや内くるぶし周囲に痛みが発生したりパフォーマンスが落ちたりします

 

また、模型の回内足の舟状骨(赤丸)は外脛骨といって骨が分離していますが、これが痛み出すと「有痛性外脛骨」と呼ばれる疾患となります。この症状非常に多いです!!私の経験上、バスケットボールをしている女の子に多いですね。皆練習がハードみたいで・・・

 

因みに外脛骨の状態は変わりませんが、インソールで足をサポートすることで痛みの緩和は可能です。模型を見ると「有痛性外脛骨」「シンスプリント」「後脛骨筋損傷」などと回内足の関りが見えてきますね。

 


☆回内足(偏平足)とアキレス腱炎の痛み


足を後ろから見てみると舟状骨(赤丸)は相当内側に出っ張ています。痛そうですね・・・。そして、足首はくの字に曲がり踵が外に飛び出しています。

 

アキレス腱(赤矢印)は、ふくらはぎの筋肉が踵につく間の硬い腱ですが、どう見ても曲がっています。外側にくの字になっているという事は、アキレス腱の内側は伸ばされた状態になる為、何度も何度もジャンプやランを繰り返すうちに、内側の組織が痛んで「アキレス腱炎」に繋がります。

 

子供のうちは「シーバー病(踵骨骨端症)」と言う骨が弱いことによる疼痛の事もありますが、結局は「過度な力で継続的に踵が引っ張られている」という状態なので「アキレス腱炎」の発症メカニズムと大して変わりありません。骨と腱のどちらが先に悲鳴を上げるかの違いです。

 

特にスポーツをしている学生で「踵が痛い」という症状の場合は、後ろから足を見てあげてください。足首がくの字になって踵が外に出ていたら「要注意」です。大至急TTCへご連絡ください。

 


☆回内足(偏平足)と外反母趾の痛み

回内足を骨模型で見てみましょう。お決まり通り舟状骨(赤丸)はビックリするほど出っ張っています。そして踵が外に出っ張って、内くるぶしの位置もなんだかおかしいですね。

 

内くるぶしの位置がおかしいということは、すねの位置も変わってくるので、膝も捻じれます。膝が捻じれると股関節も捻じれて・・・ね、嫌な感じしませんか?

 

もう一つここで注目して頂きたいのは、足の前側(前足部)の足趾です。立体的な感じがなくなり、ぺちゃーってなっていますね。これが開張足と言われる状態です。そして親指の付け根(赤矢印)を見てみると・・・反ってますね。本来ならば指先まで地面についているはずが、母趾球のみ接地していて過度な負荷がかかっている。これが外反母趾の始まりです

 

もちろん外反母趾は遺伝的な背景が重要な要素をしめますが、荷重の位置で骨がこのように動くということも疑いようのない事実です。

 


☆回内足(偏平足)と開張足の痛み

骨模型で正面からも見てみましょう。やはり舟状骨は内側に落ち込み、その他の細かい骨もつられて内側に落ちてゆくのがわかると思います。足首も傾いて・・・なんだが複雑で、もはや良くわかりませんね。

 

ただ、立体的な足の骨たちが横一列に並び「潰れちゃってるな~」と言うのは見て取れるのではないでしょうか?これが開張足・中足骨頭部痛・足底腱膜炎などにつながり、「足の裏が痛い、踵の方が痛い、甲の裏が痛い」などの症状が出ます。

 

そして親指の付け根には更に過剰な負荷がかかり、痛みがでる。現実的には靴の内壁がある為、下から横から押され続けて親指は更に変形して行きます。痛くないはずがありませんね。外反母趾サポーターなども良いですが足の付け根(踵周辺)から整えないと意味が無いことがおわかり頂けるでしょうか?

 

以上のように、回内が過剰な状態は良いことがありません。逆に言うと、それを改善することで嫌な症状が緩和したりスポーツパフォーマンスアップに繋がるという事です。「うちの子、よく転ぶのよね。」とか「全然スポーツが上達しなくて。」などの場合、一度「あし」のチェックをしてみて下さい。もし、「あし」の不安定性が強い状態でスポーツを頑張っているならば、言い方は悪いですが「パンクしたタイヤ」でもがいているようなものです。本人の能力や根性だけのせいにするのは、ちょっとかわいそうですよね。




その2:偏平足の改善方法


☆足の形は靭帯が決める

現実的な改善策は、第一にインソール、次に筋力強化です。理由は「そこ(痛みの場所)にかかるストレスの量を変える必要があるから」「意識だけでは治せないから」「物を変えた方が早いから」です。「この角度で」「この形で」「このタイミングで」と一つ一つの改善点を見つけ出し、重心位置の修正や足・体幹の筋力強化を行うことで、ある程度改善は可能ですが。仕事中・買い物中・子育て中・運動中に「ずっとその理想の形を意識して出来ますか?」と言うと99%の方が「ちょっと・・・無理かな・・・」となります。そもそも多くの方は「理想の形」を理解して、体現することが困難なのですが、これは当然で普通の事です。残念ながら医療従事者やフィットネスインストラクターなど身体の事を熟知しているであろう人でさえ出来ない人が多いです。なぜなら「自分の身体をコントロールするなんて考えたこともないから」「そんなことを考えている余裕が無いから」「学校では教えてくれないから」。だから無意識のうちにある程度理想的な形に修正してくれるインソールが必要なのです。しかも「足病学的知見から考えられた矯正用のインソール」が必要です。

 

因みに日頃鍛錬を積んでいるプロスポーツ選手でさえ、インソールはもはや必須のアイテムとなっています。

 

なぜインソールの支持が必要なのかというと、足の骨の形は「靭帯の強さ」で保たれており、いくら筋肉を鍛えても「靭帯」が緩ければ崩れるからです。「靭帯」の強さは個人差があることと、伸びたらもとに戻らないという特徴がある為、外からの支えが必須になります。靴じゃダメなの?と言う方もいますが「靴は言うまでもなく最重要ですが、インソールも靴の一部と考えると、同じく最重要です!!」と言うのが答えになります。

 

☆足の安定性と上半身の関係性

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私がここまで「足」にこだわる理由は、私自身が「足」で苦労してきたからです。原因をたどると、子供の頃に種子骨と踵骨を骨折したところから身体の崩れが始まったようです。

 

そして何より上の写真のモデル、私の息子の「足」が明らかに要注意状態!!一目でわかると思いますが、足の不安定性は膝・股関節・腰に波及します。これでは力がしっかりと地面に伝わらないので短距離走・サッカー・バスケットなど瞬発力系は苦手・・・マラソンなどの持久力系は膝・腰に持続的な負担がかかり・・・野球・テニスなどの手を使うスポーツでも腕のコントロールをする前に土台が崩れていたら難しいですよね・・・。これが「偏平足の人は運動が苦手」と言われる理由です。

 

表現が適切かは置いておき「パンクしたタイヤ」では力が伝わらないのです。と言うことは、まず自分の足を安定させる為に神経と体力を使い、そして良いプレーをする為に神経と体力を使い・・・足部が安定している選手との差がすでにあることに気付くと思います。

 

しかし本人はわかりません!!しかも本人が悪いのではありません!!「生まれつき足が柔らかい」のです。この足をみたらとても「お前何ふらふらしてんだ!!」とは言えません。もちろん言いたい気持ちは十分に、十分にありますが、まずは足を安定させてあげるのが最優先。子供たちはすでに頑張っています。

 

※余談ですがアライメントの問題でフラフラするのと、集中しないでフラフラするのは別問題です。また偏平足のプロアスリートもいますが、色々なパターンの偏平足とスポーツパフォーマンスの関係があるので詳細は随時追記して行きます。。)。

 

☆偏平足の原因は運動不足ではない

回内足は「生まれつき」と「生まれつきではない」場合の両方があります。「小学生低学年までは偏平足で、骨の成長が完成する12歳くらいまでにアーチが形成される・・・」と言われていますが・・・これには大きな注意点があります。

 

私の息子の写真をご覧頂きましたが、2歳年上の兄の足は足首がくの字になっていません。「同じ親から産まれ、同じ裸足保育で育ったのに」です。また、写真の息子の足は偏平足だけど今のところ器用に指が動きます。

 

何が言いたいかというと、「もともと柔らかい足は何をしても柔らかい(靭帯が緩い)」「まだ組織が壊れていないうちは器用に動く」「しかし偏平足の状態が続くと、筋・腱・骨・神経などにダメージが蓄積されて足が使えなくなってくる」「そこで過剰な運動をすることで更に偏平足になる(重要)」という事です。

 

成人や高齢者の中には、壊れた足の方がたくさんいます。「もともと柔らかい足だった方」「過度な体重増加やハードなスポーツ、ケガなどにより足裏に負担をかけすぎて潰れた方」「足や体幹の筋力が衰えて、足裏に負担をかけすぎて潰れた方」など理由はどうであれ、一度潰れたら元の形には戻りません。

 

皆さんその状態でサッカー・野球・テニス・バレーボール・ランニング・マラソンなどをされています・・・残念ながら、身体の不調が出て当然と言えば当然です。ですので特にこれからもずっとスポーツを楽しみたい市民ランナーやエンジョイスポーツの方は、足のチェックをしてみることを強くお勧めします!!

 



その3:インソール選びのポイント


☆足病医が使用する矯正インソール

足病医とは足を専門で診るお医者さんのことで、アメリカには約13,000人以上、オーストラリアでは5,000人以上もいると言われています。足病医学の発達した国々では「矯正用のインソール」を使用することは常識であり、痛みに対してまずインソールを処方した上での運動療法が指導されます。

 

しかし、裸足の生活が多い日本では「足病医」の制度が無く、あしに関する治療は海外に比べて30年遅れていると言われるほど。手術に関しては諸外国に引けを取らないようですが、「保存・予防・パフォーマンスアップ」の観点では圧倒的に遅れています。

 

実際、医療現場でインソールを作ったことのある方もいると思いますが、「合わない・硬い・痛い」などは良く耳にします。私も医療現場で十数年働いて来ましたが、中々思うようなインソールに出会うことはありませんでした。日本では技師装具士さんが作るインソールの他、DSIS(ソルボ)・入谷式・リアラインインソール・シダス・スーパーフィート・BMZ・ザムスト・フィンソールなどが有名どころですね。

 

金額・作成期間・使用感・用途など様々な関係を考慮すると「絶対にこれでなければいけない!!」というものはありません。様々な関係上「購入出来ない⇒使用しない⇒問題が解決されない」という流れが一番良くないので、ご自分に合うインソールを探して是非使用して見てください!!

☆おすすめのメディカルインソール

TTCが取り入れている「フォームソティックス・メディカル」と言うインソールは、足病医学の世界的先進国であるニュージーランドで開発され35年間、世界30ヶ国で使用されているインソールです。なぜ世界中で選ばれ続けるのか?簡単に言うと「圧倒的な軽さ・フィット感・矯正力」ですが、詳細はこちらをご覧ください⇒フォームソティックスメディカル説明・使用者の声・専門家の声・Q&A

 

ラグビーワールドカップで注目を浴びている「オールブラックス」で有名なニュージーランドですが、現地ではプロスポーツトップチーム選手も担当している足病医が実際に使用していたり、また日本では高校野球で沸かせた選手が使用していたり、オリンピックに携わる医師が使用していたりと、その効果と信頼性は折り紙付きです。

 

当然、私や息子たちも使用していますし、スポーツ選手だけでなく膝・足・腰の痛いご高齢の方にも使用して頂いています。上の写真はその足病医「ニック先生」が来日した時の研修会の写真です。とても暖かい先生で、実績があるのはもちろんですが「この先生が使っているなら間違いないな」と思わせてくれる先生でした。

☆おすすめのインソールバリエーション

何らかの理由でフォームソティックス・メディカルが購入出来ない場合はフォームソティックス・スポーツをご提案しています。こちらは矯正力が1/3に下がりますが、市販のインソールの中では上位クラスです。Amazon・楽天で購入出来ますので、まずはお試しで使用してみたい方はご覧ください。

どうしてもフォームソティックスが嫌だという場合、他のメーカーで私が比較的紹介できるのはスーパーフィート・シダス・ザムストです。またフォームソティックスの弱点としてはサンダルが無い・・・室内で靴を履かない日本人にとってはちょっと痛いですね。

 

その点はシダスやスーパーフィートなどのサンダルをお勧めします。

☆オーダーメイドインソール良し悪し

オーダーメイドインソールにおいて難しいのは「誰が作るか」です。正直、人が作るオーダーメイドインソールの場合、「達人」に作ってもらわないと合わないものが出来上がります。またコンピューターで採型し機械で作るものの場合、元々型が決まっており「これでオーダーメイド?」というものが多いです。そもそもコンセプトが間違っていればいくら正確に採型・作成出来ても合うインソールは出来上がりません。もちろん今後はもっと良いものが開発されるかもしれませんが、現在で第一選択としてお勧めできるオーダーメイドインソールはありません。

 

以上の点から、私はオーダーメイドのインソールを購入する前に市販のインソール又はセミカスタムインソール購入をお勧めします。オーダーメイドインソールは4万円~10万円、高いものでは20万円の物もあるとか。実際調子が良ければ良いと思いますが、その前に出来ることはあるはず・・・

 

因みに医療機関で保険で作成しても5万円程度はします。そのうち負担割合によって戻ってきますが3割負担の方は15,000円するので、私は迷わずフォームソティックス・メディカルをお勧めしています(リウマチや重度の足部変形、手術後などの場合を除く)。お子様の場合は「地方公費」などの使用により返金がある為、医療機関で作成するかどうか親御様にご説明してから選んで頂きます。因みに、フォームソティックス・メディカルはセミカスタムという形態をとり、徐々に使用者の足に馴染んでゆくという特徴がある他、必要な方にはカスタムパーツなどで調整も行います。

 

以上、足の不安定性とインソールについてお話ししました。

お困りのことがありましたらお気軽にご連絡ください。